合資会社 松下工業所 合資会社 松下工業所 合資会社 松下工業所


この仕事を選んだ理由は何ですか?

ものづくりをする職人の仕事を探していた事もあり応募しました。塗装の他には家具職人、庭師などの候補もありましたが、一から形作るというよりは、形あるものに加工を施すことに馴染みがあったので塗装の仕事が合ってるんじゃないかな、長く続けられそうだと思ったことが理由です。

また、ここで働く以前はサービス業で勤務していたのですが、自分のペースで仕事ができず合わないと感じての転職でした。自分のペースで仕事をできる、させてもらえているので自分に合った良い仕事につけたと思っています。

何よりこの仕事を始めて、体調も良くなったことが一番良い事です。就業時間が固定されていて、定時に帰れるということで生活のリズムを整えることができたことがとても嬉しいですね。

実際に働いてみてどう感じてますか?

想像以上に複雑なものを塗装していて、複雑なものでもキレイに塗装されているのでやっていけるか最初は不安に思いました。箱の中も筆を使わずにガンで塗る技術は衝撃的でした。それと同時に自分にできるのかなと不安にもなりましたね。

最初の半年は研ぎや塗装補助の仕事で学ばせてもらいました。実際に塗装をやるまで時間がかかったのですが、塗装をすることで研ぎや塗装補助の仕事など、地味な仕事ほど大切なんだと気づくことができ、今でもそのとき感じたことを大切にしています。

今だから言えることですが、僕が入社した当時は今みたいに教え方が定まっていなかったので(笑)仕事をやりながら1つずつ覚えていくしかありませんでした。でも、ベテラン社員さんが本当に丁寧に教えてくれました。わからないことやできないことは何度でも理由を教えてもらえたし、見本を示してくれた。なかなかできるようにならないことも、怒らずに辛抱強く教えてもらえて。あれは本当に救われましたし、期待に応えようと頑張ることができました。

ほとんど叱られるようなことはなかったが、そういえば一度だけ失敗して叱られることがありましたね。今振り返ってみると絶対やってはいけない塗り方をしていたので当然でした(笑)

でも、注意された後に同じ品物を使って実演して見せてくれたので、なぜダメなのかを丁寧に教えてくれました。

基本的に失敗しても責められることはなく、「なぜ失敗するのか」を説明してくれ、「こうすると良くなるよ」と教えてくれる環境があります。また、失敗したものは自分で元の状態に戻す作業をしたので、その作業の大変さも身に染みてわかりました。

失敗しても何度もチャレンジさせてもらえたので、教えてくれるベテラン社員からの期待も感じたし、自分もそれに応えたいと思い頑張れてます。最終的にどうにもならない時には、ベテラン社員がフォローしてくれる安心感もあるので、恐れずにどんどんチャレンジできることがとても良いですね。

働いてみて苦労したところはどんなことでしょうか?

箱の中を塗装するのには苦労しましたね。コツを掴むまでに時間がかかりました。性格的に箱の中であってもキレイに塗らないとという思いが強すぎるあまり、塗りすぎてしまって失敗することが多かった。教えてもらいながら良い意味で力を抜いて塗装することの大切さを学びました。

2年目くらいから少しずつ塗装の仕事が増えてきて、下塗りや中塗り、簡単な上塗りの仕事を担当させてもらえるようになりました。3年目くらいから外観が重視されるような仕上げの塗装を。4年目から外観・品質共に要求されるような塗装も担当させてもらっています。苦労したことはもちろん色々ありましたが、フォローしてもらい一歩一歩成長できていると実感できています。

初めて塗装した時の感想ってどんな気分でしたか?

想像していたよりも塗料がついてしまうので、おっかなびっくり塗っていましたね。塗装がタレてしまった時の修正が大変なことを先輩を見て知っているだけに(笑)ですが、嫌な顔一つせず教えてくれるので徐々にリラックスして取り組めるようになりました。

塗装におけるやりがい・こだわりがあったら教えてください

塗っていてキレイで滑らかな面に仕上がっている様子を見るのが最高!(笑)

組織としていろいろな工程がうまくかみ合って、仕事が滞りなく流れていて、その流れに自分が乗れているときも気持ちいいです。最近のこだわりは塗装時に使用するマスクをきれいにすること。汚れていると臭いがこもったりするので、きれいにして気持ちよく塗装できるようにしています。

あと、これは個人的な課題でもありますが整理整頓、掃除はもう少し改善したいという意味でこだわりたいところですね(笑)

ベテラン職人の古田さんを師匠と慕っていますが、古田さんへの思いをよければ聞かせてください。

親みたいな存在といっても過言じゃないです。常に先が見えていて、陰で自分を支えてくれている。師匠の仕事を見ていると、自分の視野の狭さを感じます。師匠が見ている世界を自分も見えるようになりたいですね。今は支えてもらってばかりだが、師匠を支えられるようになることが目標です。師匠の支えがなくても一人で仕事を任せてもらえるようになることが恩返しだと思っています。

今後目指す目標などがあれば教えてください。

個人としては師匠(古田さん)にしかできない仕事をできるようになりたいです。そして担当している塗装室を自分がリーダーになって回せるようになりたいです。

塗装以外の面では、皆がコミュニケーションを取りやすくなるような環境づくりにも関わっていきたいなと思います。この良い環境を引き継いでいって、先輩の皆さんに色々教えてもらったことを、後輩につないでいけたらいいなと思っています。